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女子日本代表が教えてくれたリーグ戦の難しさ

2002/10/10 writer: イトウ

現在ポルトガルで行われている女子世界選手権[グループリーグ]における日本の戦い方を試合結果のみの情報から考察してみます。
注:当然、結果のみの情報ですので相手との力関係や試合展開、会場の雰囲気等は度外視しています。

組み合わせ

まず組み合わせを見てみましょう。日本の入ったグループBにはポルトガル・スイス・インドがいます。
インドとはアジア大会で何度か対戦して勝利していますので勝ちが計算できます。よって【日本  > インド】でしょう。
ポルトガル・スイスの実力は良く分かりませんが、決勝トーナメントに進むためにはどちらかに引き分け以上が必要となります。よってこの時点では【日本 = ポルトガル = スイス】と力関係を予想しておくのが妥当でしょうか。

日程

次に日程を見てみましょう。
10/6スイス - インド
日本 - ポルトガル
10/7インド - 日本
ポルトガル - スイス
10/8スイス - 日本
インド - ポルトガル

最初にスイスがインドと対戦します。この結果によってはスイスの力が見えてきそうです。日本は実力未知数のポルトガルと対戦です。勝ちがベストではありますが、過去のポルトガルの実績からみても引き分けで上出来でしょう。
日程から判断できる優位性として【ポルトガル = 日本 > スイス 】と言えます。

10/6の結果

試合結果はスイス - インドが10 - 0 でスイスの勝ち、日本 - ポルトガルは 0 - 2 でポルトガルの勝ちでした。
相手の力が判らずに初戦を確実に勝つとこあたりはどうやらポルトガルがこのグループでは力上位のように見えます。
日本はインドに12点差以上で勝つ力があるのと思うので、この段階での優位性は【ポルトガル > 日本 > スイス】と私の中ではなっています。なぜ12点差以上かと言うと得失点差を考えた場合、スイスがポルトガルに非常に頑張って1点差負けの場合、得失点差は+9となります。日本がこれを上回るにはインド戦で12点差勝利が必要となるからです。(12点差勝利だと日本の得失点差は+10になる)もし12点差以上で勝利出来た場合は最後のスイス戦は引き分け以上でグループ突破が可能となり(スイスがポルトガルに負けると仮定しています)、得失点差で上回れば断然有利になるのです。
スイス 1 0 0 10 0
ポルトガル 1 0 0 2 0
日本 0 1 0 0 2
インド 0 1 0 0 10


10/7の結果

7日の試合結果はインド - 日本が0 - 9 で日本の勝ち、ポルトガル - スイスは 3 - 0 でポルトガルの勝ちでした。
やはりポルトガルがこのグループでは力上位でした。インドには負けるとは思えないので1位通過は決まりです。2位狙いの日本は残念ながらインドに12点差以上で勝てませんでした。日本の選手やスタッフはこの勝利を素直に喜べなかったのではないでしょうか。(得失点を考えていればの話しです)普通なら9 - 0の大勝で大喜びのところなんですけどね…。

この時点で日本の得失点差は+7、+10のスイスにポルトガルが4点差で勝って欲しいところでしたが1歩及ばずでした。この段階で日本とスイスどちらが有利かと言う問題になりますが、両国とも得失点差が+7で並んでいます。大会のルールにもよりますが、もし順位決定方法が[勝利数]→[引き分け数]→[得失点差]→[総得点]の場合は【日本 < スイス】となったことでしょう。
しかし、この大会のルールは順位決定方法が[勝利数]→[引き分け数]→[得失点差]→[得点率(得点÷失点)]だったので【日本 > スイス】になりました。(得点率はよくバレーボールなどで採用されてる?)
これで日本はスイスに最低引き分けでグループ2位を確保出来る事となりました。ポルトガルに対し日本はお礼を言いましょう。「muito obrigado!」
ポルトガル 2 0 0 5 0
日本 1 1 0 9 2
スイス 1 1 0 10 3
インド 0 2 0 0 19


10/8の結果

8日の試合結果はスイス - 日本が1 - 1 で引き分け、インド - ポルトガルは 1 - 15 でポルトガルの勝ちでした。
日本は最低限である引き分けに持ち込めました。ここで狙って引き分けに出来たことは素晴らしいことです。日本は自力でグループリーグを突破する事が出来ました。
ポルトガル 3 0 0 20 1
日本 1 1 1 10 3
スイス 1 1 1 11 4
インド 0 3 0 1 34


決勝トーナメントもガンバレ!

こうしてみると、リーグ戦というものは1試合の戦い方がとても大切であると言うことに気が付きます。
もし日本がインド戦で8点しか取れていなかったら、もしポルトガル-スイス戦が2点差だったら、もし大会のルールが得失点差の次に総得点を採用していたら…日本とスイスの立場は逆転していました。
トーナメントの試合であれば1点差でも10点差でも勝ちは同等ですが、リーグ戦においては無駄な得点や失点は無いということをこのグループリーグの経過と結果で思い知らされました。

「リーグ戦では実際の試合相手以外にも気を使わなければならない」


決勝トーナメントでの日本の大躍進を期待しています。



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